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2015.04.07

何歳から歯列矯正をすればいいですか?

厳密に言えば、矯正治療を開始する時期は、年齢や歯ならびの状態だけでは決めることができません。ご本人の骨格の問題、ご両親の骨格の特徴、習癖や成長の度合い、健康状態などによって開始する時期は変わります。状況を早めに把握しておくことで、最適な治療開始時期を決定することができるからです。

「個々人により、最適な開始時期が異なる」ということを踏まえた上で、矯正治療は「早期初期治療」、「Ⅰ期治療」、「Ⅱ期治療」の3つに分かれます。

「早期初期治療」は3歳から5歳頃に開始する治療です。特に反対咬合(受け口)の場合、取り外し型の装置を利用した治療が有効です。取り外し可能な装置で就寝時のみ装着すれば良いので、お子様の負担も少なくてすみます。

「Ⅰ期治療」は、6歳頃から9歳頃に開始する治療です。この時期の口腔内は、ちょうど永久歯が生え始め、”混合歯列”という乳歯と永久歯が混在して生えている状態です。「Ⅰ期治療」によって、次の段階へ進む(永久歯が生えそろう)ための準備を整えるイメージの治療です。

具体的には、お子様の成長を利用して、骨格のズレを治したり歯列のアーチを拡げたりしていきます。それと同時に指しゃぶり、舌の癖、体癖(頬杖をつくなど)など歯並びに影響する悪い習癖を治す治療も行います。「Ⅰ期治療」を行なうことで、永久歯が生え揃うスペースを確保できるため、歯を抜かずに治療をする可能性が高くなるなどのメリットもあります。

「Ⅱ期治療」はすべて永久歯に生え変わる12歳頃から大人の方にも行なう矯正治療です。皆さんが”矯正治療”と聞いて思い浮かべる、ブラケットとワイヤーを使ったおなじみの治療方法です。歯ひとつひとつにブラケットを取り付けて、ワイヤーの負荷によって歯を正しい位置に誘導する治療です。

成長や歯の生え変わりには個人差があるので、必ずしも早く始めれば良いというものではありません。冒頭でも書いた通り、お子様の場合は7歳頃までに一度、矯正医のチェックを受けて治療の開始時期を明確にしておくことが大切です。また成人の方(12歳頃~)の場合、歯並びが気になった時点で矯正医に相談していただくのが良いのではないでしょうか。

まずは初診相談にお申込みいただき、お子様やご自身の歯ならびに関して不安や疑問を解消してください。

院長 楠 元就
(日本矯正歯科学会認定医)

当院では最初に歯列矯正の初診相談を行なっております。まずはご自身の歯ならびの現状を確認してみませんか? お申し込みは、こちらからどうぞ。